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FASHION 2018.03.23

ダムドにオマージュを捧げた KIDILL Fall/Winter 2018 Collection

3min

Theme: NEW ROSE

雨が降りしきり、冬に戻ったような寒夜の中、渋谷の space EDGE の前には傘をさした多くの若者が列をなしていた。

2017年度 Tokyo 新人デザイナーファッション大賞プロ部門の審査で最高得点を獲得し、東京都知事賞を受賞したデザイナー末安弘明が手掛ける KIDILL (キディル) が、3月21日に space EDGE にて、2018年秋冬コレクションをインスタレーション形式で発表した。

会場には、妖艶なピンクのライティングがされた部屋と白いライトで照らされた無機質な部屋があり、それぞれの部屋でモデルたちがその場に立ち、来場者は自由に部屋を行き来し、間近でコレクションに触れることができた。


“NEW ROSE”


KIDILL 2018年秋冬コレクションは、1976年にイングランドで結成されたパンク・バンド THE DAMNED (ダムド) からインスピレーションを受けている。同コレクションのテーマは、ダムドのデビュー・シングル「NEW ROSE」で、伝説のフォトグラファー Sheila Rock (シーラ・ロック) とのコラボレーションもおこなった。デザイナー自身が思春期に影響を受けたユースカルチャーとリンクさせた、カオスな感情を表現したコレクションは、1970年代初期のロンドンパンクカルチャーを、今の感覚にアップデートさせている。


“NEAT NEAT NEAT”


白の部屋には、ダムドの「Neat Neat Neat」のアートワークをオマージュした紙袋を被ったモデル達が並んでいた。ダムドのグラフィックを散りばめたモッズコートやバッファローチェックのオーバーサイズジャケット、装飾されたライダースジャケット、目を奪うピンクとブルーのスーツなどが並ぶ。


“THE ACCESSORIES & GRAPHICS”


リングやパールなどを縫い付けた装飾は圧巻だった。その他、クロスモチーフのアクセサリーやぬいぐるみ、缶バッジなども多用されていた。

シーラ・ロックの写真などのグラフィックプリントだけでなく、ワッペンやジャガードニットなど、様々な手法でパンクを表現。


“THE MASK & SPECIAL MAKEUP”


妖艶な雰囲気のピンクの部屋には、マスクや特殊メイクをしたモデルたちが並び、よりディープなパンク世界へ連れて行かれる。

スタッズをあしらった首輪にビッグな鎖。よりパンク色の強いアクセサリーを使用。

息を呑む演出と世界観に来場者は引き込まれていた。

そして、フィナーレへ。


“THE FINALE”


会場で流れていた曲が変わり、遂にフィナーレへ。紙袋を取ったモデルたちが歩いて会場外のステージへと歩く。来場者は一斉にスマートフォンで動画や写真を撮り始めた。そして、モデルたちが退場し、大盛況で幕を閉じた。


Photographer: Ai Terada
©LIFEWARES Inc.





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